前回の続き 50代からの悩み
1. 心と人生の転機に関する悩み
- 離婚・続婚・再婚など、パートナーシップの見直し
- 子育ての終わりによる「空の巣症候群」
- 親の介護や家族との関係の変化
- 自分の役割や生きがいの再定義
前回の続きです。
まず、1について。
50代、そして60代と年を重ねると、
家族も同じく成長したり年をとったりして
子供の自立や親の介護ということが起きてきます。
それ自体はとても自然なことで、自分もそのようにして親から離れていったのでしょう。
ただ、実際にそれが起きてみると、わかっていたはずなのに
こんなにも心が揺れるものなのかと、愕然とすることがあります。
がっちりとタッグを組めている夫婦なら、二人で協力して乗り切り
そんなに負担はないのかもしれませんが
夫婦が冷めてしまっている、互いに自分のことで精いっぱい、夫は家のことに無関心・・
なんてことになっている場合は、女性の肩に重い荷物がどっしりと・・ということにもなりかねません。
私って何なの?
私の人生ってどうしてこうなの?
と、自分の役割について、改めて考えてしまうこともあるでしょう。
子供が巣立って、空になった部屋を見て
私には何も残っていない
と感じる人も多いようです。
実際に私も、子供が引っ越したがらんとした部屋を見て
さみしいでもなく、悲しいでもなく
何とも言えない気持ちになったことを思い出します。
さー、これで自分の時間が持てるぞー
と前向きに考えることもできる一方、
自分の年齢のこともあり、これから一体何ができるというのか・・
私の人生はこれで終わった
と悲観的になるのですね。
親の介護は又別の意味で大変で、
それが義父母の場合は、夫との関係の中で問題が出てきますし
兄弟間のいざこざにも発展する場合があります。
この年代まで生きてきた人は、それぞれの価値観で今を生きているので
意見の食い違いは埋めようもなく・・
むなしさが強まるのです。
そんな中で、本当にこのままこの配偶者と暮らしていいのか
という心配も出てきやすく、
もしかして、もっと自分らしく生きられる道があるのでは
もっとふさわしい人がいるのでは・・と
再生の道を考え出す人もいるでしょう。
この問題への対処法
❶ 自分はどう生きていきたいかをしっかり考える。
誰誰がもっとこうであったら・・
というようなことではなく、周りはこのままで、自分はどう在りたいのか。
と自分事として考えることが大事です。
❷ 自立する。
結局は、人は一人なのです。
自分でしっかり立てる人と人が協力し合える関係が理想です。
依存しすぎ、頼られすぎの関係は修正する必要があります。
❸ 今の生活の中で、楽しみを見つける。
今の環境、生活は自分で選んでいるものです。
「こんなこと望んでいない」と思うなら、変えることができます。
変えないのであれば、今は自分で選んだ道なのです。
自分の選択の中で、楽しみを見つけ、自分の機嫌を自分でとること。
「変えたくても〇〇がない」
というのは、少し言い訳じみています。
この年代の人には、もうそんなに時間は残されていません。
不満を抱えたまま現状に留まるのか、
リスクをとっても自分の思う人生に踏み出すのか。
現状維持は、一つの選択。
その中で、見つけられる楽しみを探していくと良いでしょう。
若いころと違い、
我々世代には時間がありません。
人生100年時代と言われ、平均寿命は延びていても、健康寿命は70代です。
自由に活動できる時間は、長くて20年。
この時間をどう使うかは、自分次第です。
